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学びのスタイルを変える「ラーニングコモンズ」


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アクティブ・ラーニングなど多様化する学びを支える場として、「ラーニングコモンズ」などの施設を整備する大学が増えている。IT環境や可動式の机が備えられ、グループ学習に適している。「一人で静かに勉強する」というこれまでの常識を覆す学習空間だ。

成城大のPCルーム「Lounge#08(ラウンジナンバーエイト)」は、アクティブ・ラーニング実践の場として2016年にリニューアルされた。「8号館」にあることや、ラグビーで攻守の要となるポジション「ナンバー8」にちなんだネーミングだ。PCの貸し出し、無線LAN、オンデマンドプリンター、プロジェクターが整備されている。内装はオシャレなカフェ風でBGMも流れる。飲食も可能だ。リラックスした雰囲気で学習できるため、学生のアンケートで「キャンパスの中で好きな場所」に選ばれた。学生の間で“インスタ映え"スポットとしてSNSで認知が広がり、授業期間中はほぼ満席状態だという。禁止事項を極力減らし、自由度を高めたことが利用促進につながっている。

京都産業大のラーニングコモンズは、用途に応じて4つの区画に分かれている。中でも人気があるのが「ラーニングスペース」だ。ソファーがある部屋や、ファミリーレストランのようなボックス席を備えた部屋、畳敷きで掘りごたつ風の部屋もある。くつろいだ雰囲気で、長時間の議論にも耐えられそうだ。同大には現在「コモンズ」と名の付く施設が3つあるが、来年には4つ目となる「スチューデントコモンズ」を設置する予定だ。

ハード面に注目が集まりがちなラーニングコモンズだが、学生が使いこなし、学問への目を開かせるためのソフト面も重要だ。

東京家政大は2年前に、板橋と狭山の両キャンパスにラーニングコモンズを設置した。「学びへの誘い」をコンセプトとした仕掛けが多彩に用意されている。教職員と学生が本を紹介し合う「ビブリオバトル」、研究成果や活動報告を行う連続講座「Kasei no Wa」、教員向けの「アクティブ・ラーニング講座」など年間を通じて企画がある。知識の共有と相互の啓発により、新たな学びへの動機につなげている。

びわこ成蹊スポーツ大は、昨年10月にラーニングコモンズを設置した。自主的な学習習慣を身に付け、学生同士が交流しながら学ぶための支援に力を入れている。警察官や消防官の志望者が多いことから、採用試験に向けたサポートも実施。既に合格実績が出たという。

敬愛大のラーニングコモンズには、オンラインで英会話レッスンが受けられる「スカイプブース」がある。条件を満たせば単位に組み込めるため、英語教育プログラムの一環として活用されている。教職を目指す学生には電子黒板があるスペースが人気だ。今の学校は電子黒板での授業が当たり前になっているため、その練習になる。お互いの授業を批評し合うことで、授業力の向上に役立てているという。

近畿大は昨年、東大阪キャンパスに、実学教育の拠点「アカデミックシアター」を開設した。5つの建物から構成され、その中核となるのが、編集工学研究所の松岡正剛氏が監修した図書館「ビブリオシアター」だ。従来の大学図書館の枠に当てはまらない仕掛けが随所にみられる。特にユニークなのが2階エリアの「DONDEN」。4万冊の蔵書のうち、マンガが半分以上を占める。マンガを学問のきっかけとする「知のどんでん返し」を狙っているという。女性専用室を備えた自習室は24時間利用可能。予約はスマホアプリで行う。AIが学生のSNSの投稿内容から性格を分析し、本のマッチングを行うサービスもある。ちなみに同大広報室のTwitterアカウントで試したところ、「倭人伝、古事記の正体:卑弥呼と古代王権のルーツ(足立倫行著)」がお勧めの書だったいう。

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