金八先生の隣のクラス

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ラブシーン〜子どもと見るラブシーン〜


今となってはずいぶん昔のことである。国語の時間で源氏物語の読解をした。平安時代の王朝文学を代表する作品である。授業に合わせるように、たまたまこの物語がテレビドラマ化され放映された。主人公の光源氏をめぐる恋を中心にした内容で、それほど濃厚なものではないがキスシーンなどもあった。

授業中に、そのテレビドラマのことが話題になり盛り上がった。我が家でもそうだがテレビを中学生の娘と観ている時に、ラブシーンがあったりすると落ちつかなく、ひたすら早く場面が変わることを心の中で祈った。生徒の家ではどうなのか聞いてみた。
「ウチのお父さん、そんな場面になると必ず手で私の目を隠すんです。だから、その手を振り払おうとして大変なんです」「ウチでは、おとうさんが照れちゃって、『あらっ、あら、あららー』って大声出すの」「ウチのお母さんも照れて、出演者に向かって『ああー、こんな顔しちゃってー、何やってんだか』とやじるの。」等々、さまざまだった。
生徒の言葉から、それぞれの家庭の様子が垣間見られて面白かった。みんな温かいほのぼのとした家庭で育っているんだと微笑ましく、とかく親子関係が取りざたされる昨今だが、心が和むひと時だった。

教師は生徒に教えられながら成長すると言われているが、まさにこんな他愛もない生徒のやりとりの中からも、難しい年頃の子供との親子関係のあり方について教えられたりもした。生徒たちにとっても、いつの日か家庭を築き家族とのコミュニケーションを深めるなかで、一見他愛のないやりとりが無意識のうちに大きな意味を持つはずである。

「無用の用」という言葉があるが、授業中の雑談からも、さまざまな生きる知恵の奥義を教えられたりすることもある。ただし、そこに人生の貴重な道標が隠れていることに気づくことがカギになる。脱線話が「無用」に流れないようにするのも教師の技量の一つである。

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