金八先生の隣のクラス

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序破急〜一時間の授業にも序破急〜


舞楽や能のテンポによる初めと、中と、終わりの三構成の演じ方が「序破急」であり日本の古典芸能の底流をなしている。江戸時代の庶民は、隅田川から夜空に打ち上げられる花火の一瞬の光芒にさえ序破急を感じ取ったそうだ。

学校の教師にもさまざまな仕事があるが基本はやはり授業である。一時間の授業も優れた教師が担当すると、初め、中、終わりと見事なテンポで流れていく。まさに「序破急」が構成されるのである。

昔、Y塾でアルバイトをした時に、どんな授業を展開するかについて、まず手本になる授業の様子を参観させられた。Y塾きっての優秀講師で、確か某私立小学校の役職をなさっていたY先生の国語の授業であった。終始無駄なく楽しくわかりやすく、そのあまりの見事さに圧倒させられた。担当者から「どうですか、参考になりましたか」と言われたが、即座に「とても無理です。すみません。他の先生をさがしてください」と答えた。「Y先生はお手本ですから、先生の授業のやり方で頑張ってください」と妙な激励をされた。

Y先生の授業は、最初のつかみの部分で新聞の切り抜きを示し、生徒の気持ちを完全にとらえ、次に学習の目的を明確にした上で中心部分に入り、授業の終わりには個々の生徒に達成感が残るという見事なものだった。

研究授業などいろいろな先生の授業を拝見したが、Y先生を越える授業に出あうことはなかった。小学校から大学まで自分が受けてきた授業を思い返してみても記憶に残っている授業はそう多くはない。

授業では、教師は演出者であり時には生徒と共演もする。良い観客や劇場も条件になるが感動を生む授業はやはり教師の力量に負うところが大きい。

いい授業をする先生に共通するのは、サービス精神に富んでいることである。準備に時間をかけながら、教壇に立つ時にはそれを生徒に感じさせないほど自分のものにして堂々としている。生徒と信頼関係が成り立っているから、まさに「序破急」が構成されるのである。

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