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クリスマス音楽会に思ったこと


12月8日。東洋英和女学院中学部・高等部(東京都港区・女子校)のクリスマス音楽会にお招きいただきました。入社して13年目になりますが、クリスマスイベントに参加するのは今回が初めてです。その前に、同校にお伺いすることが初めてでした。行く前は、最寄り駅が六本木ということで、とても賑やかな場所に立地していることをイメージしていました。そのイメージはよい意味でくつがえされ、学校は、図書館や大使館、教会が立ち並ぶ、閑静な文教地区の中にありました。校舎は1933年に建てられた旧校舎を一部再現したもので、その設計者は、教会建築や校舎建築で有名なメレル・ヴォーリズです。ヴォーリズは宣教師として来日し、滋賀県近江八幡市に居を構えました。私も滋賀県出身のため、ヴォーリズ建築を見ただけで、勝手にシンパシーを感じました。


と、長い前置きはこのくらいにして…
重厚な校舎に隣接した門をくぐると、生徒が元気よく挨拶して迎えてくれました。クリスマス音楽会の運営の多くを生徒が担っているようで、会場の至る所で忙しそうに動き回っています。会場となる700名収容の大講堂はほぼ満席。1回では収容しきれず、1日2回公演を行う人気振りです。開演前には、OGが先生との再会を喜ぶ光景が見受けられました。前方席には受験生とその保護者が沢山いらしています。これから東洋英和を目指す人も、ここを卒業した人も、同じ空間でこの会を共有するというのは、本当に伝統校ならではだなと思いました。

音楽会はパイプオルガンの演奏からはじまりました。パイプオルガンは1997年に設置されたドイツ製です。東洋英和女学院には「課外教室」という、クラブとは別の活動が6つあります。そのひとつにオルガン科があり、他にもピアノ科や器楽科があります。さらに、クラブ活動の中にも、音楽部、ハンドベル部、合唱部、軽音楽部があります。そこに、普段の音楽の授業や礼拝での賛美歌も加えれば、この学校がいかに音楽に囲まれているかがわかります。司会の生徒が「英和生は音楽好き」と言い切るほどです。

今日はその集大成の日とあって、ハンドベルや合唱、オーケストラ演奏と、1時間15分の枠の中で、沢山の演目が披露されました。そして、最後はあふれんばかりの生徒と、お父さんが壇上に。高校1年生の音楽選択者と父親有志による混声合唱です。はじめの曲『Angels'Carol』こそ少し緊張感がありましたが、2曲目の『神の御子は今宵しも』は息ぴったりでした。聞けば、お父さんはこの日の午前中に初めて生徒とあわせたたそうです。そしてフィナーレは、来場者も含め全員で『もろびとこぞりて』を歌いました。キリスト教系の幼稚園出身の私も、とても懐かしく歌わせて頂きました。



驚いたのは、歌い終わった瞬間に、1秒も狂わず、1時間15分だったことです。(思わず時計に目をやった自分の細かさはさておき…)この学校の生徒の行事運営力を見せ付けられ本当に驚きました。

この音楽会は32年も続く伝統行事です。学校自体が創立134年ですから、この学校にとってはまだ新しい行事なのかも知れません。それでも、学校の取り組みは、長い時間をかけてその学校の中に溶け込み、独自の文化となっていくのだなと思いました。ここのところ、どちらかといえば、新しい教育の取り組みばかりが、目立って紹介されます。しかし、今回の音楽会のように伝統的な取り組みにこそ、その学校の雰囲気を大いに感じることができるのだと思いました。皆さんも学校の雰囲気を知るとき、その学校の伝統に着目してみてはどうでしょうか。

帰り道、学校の門をくぐり少し寄り道。鳥居坂という坂を下れば、そこは麻布十番。昔ながらの商店街が、暖かく出迎えてくれました。文化のある学校の近くには、文化ある街が栄えています。

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