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国立大の改革(後編)


大学入試の変更が話題となる高大接続改革だが、一方で高校生を受け入れる立場となる大学も改革が急務だ。国立大の改革事例について、2回に分けて検証する。


大学間統合の動き
国立大学では個々の強みを生かすために、統合を検討する大学が増えている。現在検討されている大学間統合には、今春、報道で明らかになった、名古屋大と岐阜大の運営統合がある。名古屋大は、東大、京大、東北大、大阪大、東京工業大とともに、「指定国立大学法人」に指定されている。指定国立大学法人とは、文部科学省から国際的な競争環境下で世界の大学と伍していく大学としてのお墨付きを与えられた大学のこと。名古屋大は指定国立大学法人構想において、「新たなマルチ・キャンパスシステムの樹立による持続的発展」を掲げる。これは、複数の大学が集まって新たな国立大学法人を作り、その枠組の中で自立性を尊重しながら各大学の強みに応じた教育、研究を展開するものだ。今回の岐阜大との統合は、こうした取組の一環と見られている。

法人統合の動きは他にもある。医工連携という観点からは、静岡大と浜松医科大の統合による、新たな国立大学法人設置の動きある。工学部がある静岡大の浜松キャンパスと浜松医科大を中心とした大学と、静岡大の静岡キャンパスを中心とした大学の2校の開校を目指し協議が進められている。

奈良教育大と奈良女子大は法人統合し、教養教育の充実と教科や教員養成の高度化を目指している。奈良先端科学技術大学院大学と奈良工業高等専門学校の協力のもと工学系共同教育課程を設置し、工学学士の授与も検討されている。


遠方の大学との連携の可能性
近隣の大学同士の統合だけでなく、北海道では、遠く離れた小樽商科大、北見工業大、帯広畜産大の3校の運営統合計画がある。特色ある教養科目の遠隔講義システムによる共同受講や、大学間で短期滞在型体験学習などが検討されている。

IT環境の充実により、遠方の大学との連携が可能になってきている。地方では、家計の問題で地元から出られない子どもがいるが、例えば北見工業大に小樽商科大のサテライトキャンパスを開設して遠隔授業を行えば、商学部を持つ大学がない北見で商学を学ぶことができるというわけだ。学びたいのに学べない子どもを救済するためにも、こうした取り組みを望みたい。

大学の連携・統合には、地域連携も含まれており、そうした流れから、学部を改組する大学が数多くある。これまでの国立大は、経済や工学など、従来型の学部が多く、学部組織の変更に積極的ではなかった。最近は、地域貢献を主目的とした学部を新設する大学が増えており、宇都宮大・地域デザイン科学や福井大・国際地域、鳥取大・地域、宮崎大・地域資源創生などが開設されている。

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