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私学の伝統的教育が「グローバル」につながる


東京都千代田区にある女子校、神田女学園中学校高等学校は124年の歴史を誇る伝統校です。
この学校で長きにわたって行われている行事のひとつに「朝の歌声」があります。
先日も60歳を過ぎた卒業生3人が何十年ぶりに学校に顔を出し、その人たちが懐かしそうに口ずさんでいたのがこの「朝の歌声」だったそうです。



「朝の歌声」は神田女学園の伝統的教育で、オリジナルの和歌集(小冊子)を使って行います。歌集の中には万葉集から昭和時代の歌まで123の和歌が掲載されています。
その中から担当の先生が季節にちなんだ歌を1つ選び出し、朝の生徒集会で歌います。
歌う時にも独自の節があって、歌集の巻末にはその楽譜が載っています。



現在「朝の歌声」を担当しているのは、教頭の上野良雄先生です。独自の節で歌を披露していただいたのですが、何とも風流で、伝統の重みを感じます。
(先生自身、この学校に勤めた時から続いている「朝の歌声」を自分が担当していることに重みを感じているそうです)

歌を歌う時は「パワーポイント」を使って、和歌を講堂のスクリーンに映し出すそうです。
その際のスライドを見せて頂いたのですが、それにびっくり。



歌だけでなく、例えばこの歌は百人一首の「素性法師」の歌であるということで、「素性法師」のかるたのスライドが紹介され、さらに「鶯」が歌の中に出てくるので「鶯」はどちらでしょう?と言うちょっとしたクイズ。
さらに、暦の上では「大寒」の日のスライドということで、「二十四節季」では今日は「大寒」ですが、「七十二侯」だと今日は「雉(きじ)初めて?(な)く」と言う日に当たること・・・と先生の解釈が、生徒を和歌の世界に導くように続いていくのです。

最後は生徒によるピアノの伴奏で、オリジナルの節にのせて歌を歌って終わります。

このように歴史の長い私立校には長きにわたって続く、学校独自の伝統的教育が数多く残っています。

神田女学園では留学や海外研修、英語、中国語、韓国語の授業など、海外に目を向けたプログラムも用意されています。それと同時に、ほぼ毎週、「朝の歌声」を通して日本の秀歌に触れ、日本が持つ美的感覚についても学びます。
同校ではこの他礼法、長唄、筝曲、茶道についても、著名な講師を迎えて学ぶ機会があります。

「グローバル化」と言う言葉が叫ばれて久しいですが、そこで大切なことは日本を知り、世界を知る事です。
ある学校の校長先生が「グローバル教育は私学にしかできない」と言っていたのを聞いたことがあります。
それは風雪を耐えて残ってきた私学の伝統的教育の中にこそ、グローバル社会を生きていく上での大切なエッセンスが含まれているということだと思います。

学校選びの際、「この学校の伝統的教育は?」という視点で学校の魅力を探してみるのも一つのポイントだと思います。

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