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職員室の雰囲気を変えた!アクティブ・ラーニングに取り組む教員の団体戦


今回訪問した学校は東京・世田谷区にある女子校、戸板中学校・女子高等学校です。
この学校は、明治35年創立の伝統校ですが、来年「三田国際学園中学校・高等学校」に校名が変わり、さらに共学校として再出発することが決まっています。

今回は広報部長の今井誠先生にお話しをお聞きしました。

同校が昨年から、実践・研究している教育手法が「アクティブ・ラーニング」です。


相互通行型の新しい授業
「アクティブ・ラーニング」とは、先生が教壇に立って「先生→生徒」の1方向で教える講義形式ではなく、生徒自身(同士)が課題を解決したり、プレゼンテーションを行ったりという能動的な授業のことを言います。

例えば先生が「トリガークエスチョン」という、授業のテーマ、きっかけとなる質問を生徒に投げかけます。それについて「生徒と生徒」→「生徒グループ」という形で議論の輪を広げていき、意見を発表しあうという授業の流れです。

もちろんこのような授業形式は今までもあったと思いますが、年間の授業の中では少数派です。そうではなく「アクティブ・ラーニング」を学校教育の中心においているところが同校の特長なのです。


職員室の空気が変わった!
このような新たな教育に挑戦している同校に対し、中高時代は従来型の講義式授業がほとんどだった私がはじめに疑問だったのが、「アクティブ・ラーニングばかりでは、授業の中で新たな『知識』を身につける時間が無いのでは」ということです。議論をしようにも、その前提となる「知識」がなければ、議論自体がうまくいかないのでは、と。

実はこの「知識取得」と「アクティブ・ラーニング」とのバランスについては、新生・三田国際学園中高の先生方も試行錯誤しているようです。

「知識」を教える時間は授業のなかで必要です。そこからもう一歩踏み込んで、そこで得た知識を使って生徒自身が能動的に学ぶような仕組みを作るにはどうすればよいか。
先生方は日々、ロールプレイング形式で模擬授業を行い。学内のインターネット上で自分の授業を他の先生とも共有し、研鑽を積んでいるといいます

ある国語の先生が、授業ロールプレイングの際に映画の一場面を見せて、キャラクターの心境の変化を話し合う授業を行いました。それを他の先生と共有した時の感想が「これも国語なんだ…」という驚き(発見)だったそうです。
この驚きと発見をこの1年間繰り返し、職員室の雰囲気は以前と比べてがらりと変わったといいます。と同時に、研鑽の積み重ねでアクティブ・ラーニングにも磨きがかかり、生徒の反応から手ごたえも感じているそうです。

教室で授業を行う先生は「一国一城の主」とも言われ、その手法は「個人」の中で磨かれるものでした。しかし、新生・三田国際学園の先生方の取り組みは、さながら「団体戦」の様相を呈しているように思えました。


子どもたちの目を輝かせる授業を
アクティブ・ラーニングは「21世紀型教育」と言われることがありますが、まだその取り組みは始まったばかり。前例のない開拓の分野でもあります。
しかし、それだけに取り組む同校の先生方のモチベーションは、「自分が新しい教育を作るのだ」という意識で非常に高いということでした。

講義型の授業に比べ、「アクティブ・ラーニング」は教材の作り込みに相当手がかかります。そのような環境下で、先生方はより良い授業のために協力し合って高みを目指している雰囲気が感じられました。

今年実施した受験生向けの説明会では、体験授業を受けた9割の受験生が「同校を受けたい」「受ける気になった」という結果だったということです。

同校の大橋学園長は「子供たちの目を輝かせる授業をしよう」という言葉を先生方と共有しているそうです。
授業はもともと楽しく、エキサイティングなもので、それを実感させてくれる仕組みが「アクティブ・ラーニング」なのだと私は思いました。


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