金八先生の隣のクラス

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バレンタインデー〜女子校の落ち着かない一日〜


なぜ、バレンタインが迫害にあって亡くなった日が、女性の愛の告白日になり、チョコレートを配るようになったのか疑問である。日本だけのことで、菓子メーカーの巧妙な戦略だとも言われているが、女子校では迷惑なものだった。

よくしたもので、女子校だと男でありさえすれば、沢山の生徒の中の一人くらいはファンになってくれたり、義理を感じてくれたりするもので、私でさえいくつになってもチョコの恩恵に浴していた。二月十四日は父の命日でもあり、忘れることはない。ずいぶんと父も粋な日に亡くなったものだと思う。

バレンタインデーに、男子教員の二人が車で出かけようとした時、ボンネットの上にチョコが置いてあるのを見て、「オッと」とか言って車の持ち主がニッコリ笑って手にとって見たら、似た車のトナリの教員の名前が書いてあったので壁に投げつけたということを同乗した先生から聴いたことがある。
また、「貴方が一個ももらえなかったら私の恥でもあるから」と背広の内ポケットにチョコを入れ、「他の先生が見せびらかしたら、これを出すのよ」と、まるで現代版、「山内一豊の妻」さながらの奥さんの話を聞いたこともあった。

生徒からもらったチョコをこれ見よがしに机の上に山盛りにする教師がいたり、その横で憮然とした表情を見せる教師がいたり、机の引き出しに仕舞い込む教師がいたりで、なんとも人騒がせな日であった。

男子校に来たらウソのように平穏の日となった。たしかに男の子たちがチョコのやりとりをしていたらそれも問題だ。中学生に「キミたち、チョコもらったか?」と訊いたら、「お母さんと婆ちゃんから二個」とか「姉ちゃんからもらった」とかあまり嬉しそうではなかったがなんとなく心が和んだ。

とにかくこの日がやってくるたびに、一外国人の命日に、われわれ日本人がかくも愚かに踊らされるのは、困ったものだと思っていた。ただ、バレンタインデーに嬉しそうに教員室にやってきて「先生!義理チョコだからネ」とわざわざ断ってプレゼントしている生徒たちが、今から思えば可愛いものだと懐かしくなる。

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